CW送信機 FM0.8W送信機 FM3W送信機 検討課題 変調方式 レベルダイヤ 異常発振対策
 LINK-気球実験 簡易ANT共用器(参考) 超小型人工衛星用無線機仕様書

人工衛星用無線機 開発
 
★超小型人工衛星用 FM受信機 開発 RXE145M-101A★

1.目的:超小型人工衛星用の小型FM受信機(145MHz帯)を開発する。

2. FM受信機の主な仕様(145MHz帯)
(1)受信感度=============== 約-16dB/μV(12dB SINAD)
(2)受信出力=============== -16dBV typ(Fs=1Kz、3.5KHz/dev)
(3)消費電力=============== 約80mW(電源電圧4.2V時約19mA)
(4)電源電圧=============== 4.2〜5V(3.8〜6Vで動作可能)
(5)動作環境温度=========== -30〜+60℃ (周波数安定度=±10ppm以内/-10〜+60℃)
(6)入力インピーダンス====== 50Ω
(7)ケース外形============= 60×50×10.5mm(突起部を除く)
(8)中間周波数============= 第1中間周波数=21.4MHz、第2中間周波数=75KHz(IC内蔵デジタルフィルタ)
(9)局発周波数============= 第1局発周波数=受信周波数-21.4MHz、第2局発周波数=21.325MHz
(10)質量================== 約44g

3.「FM受信機」の設計方針  

 動作確認試験日程の都合により、約2ヶ月の短期間で設計・製作する。
温度範囲などの使用環境を充分考慮する。
PLL周波数制御は、外部のマイコンから制御する。(フラッシュメモリのPIC16F84は使わない)
IF-ICに、TA31188FN(デジタルフィルタ内蔵)を採用して小型設計する。

4.設計・開発状況
------------------------最新設計資料------------------------
☆FM受信機最新回路図 FM受信機最新基板図 ☆制御信号線仕様 FM受信機ケース図 
☆外観写真(平面) ☆外観写真(側面) ☆基板実装写真
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FM受信機が内蔵されたケースの外観


4.1 周波数制御:PLL回路
 CW及びFM送信機と同じく、TB31213FNでPLL回路を構成する。
受信周波数より、21.4MHz低い周波数を発振させる。(この場合、逓倍する必要は無い)
回路図(案)作成 (2001.03.02)

4.2 高周波回路・第1周波数変換
 1段高周波増幅後、トランジスタミクサで、21.4MHzに周波数変換する。
アンテナ入力端は、コイルをGNDとの間に追加して静電破壊防止をする。
ミクサは、PLL-ICにも内蔵されているが、前にUHF帯で使用したとき、大信号入力時にPLLが不安定に
なる症状が見られた事があり、外部のトランジスタミクサを使う。
そのため、PLL-ICには送信用と受信用の2つのPLL回路があるが、送信用の方を使って信号を取り出す。
第1中間周波数(21.4MHz)は、1段アンプとMCFを通して感度とイメージレシオを確保する。

4.3 第2中間周波数・復調
 IF-ICに、TA31188FNを使用。
このIF-ICは、デジタルフィルタ内蔵型で小型化が出来る---セラミックフィルタを省略可
復調出力は、3KHz LPFを通って、約ー16dBVのレベルを出力する。
ノイズスケルチ回路(NSQ)は、使わないかも分からないが、一応付けておく。
回路図にディエンファシス用コンデンサ追加、レベル設定ボリューム位置変更。
(2001.03.08)

4.4 電源
 標準3.8V入力に対応するため、3Vの定電圧ICを通して使用する。電源電圧は定格5Vに変更
受信機としては、3.4〜10V程度までの範囲で使用可能。
現在1台目の実験中であるが、省電力化の検討により消費電流を19mAまで下げて、感度がー17dBμ(12dBSINAD)
の性能が得られた。5V電源の場合は消費電力95mW、3.8V電源では消費電力72mWになる。
(2001.04.05)

4.5 プリント基板
基板パターン設計は完了して基板製作の手配を行った。(2001.03.17)

4.6製作・試験調整
 予定としては、まず3台製作する。動作試験後、さらに2台製作する。
プリント基板入手、部品実装および試験調整に取りかかった。(2001.03.30)
先に1台目を組み上げて試験調整中、目標の感度と消費電流に達して、一安心。---今日は徹夜明けでちょっとしんどい
PLL制御サンプルソフトのコメント文修正---V1.03 (2001.04.02)
1台目の温度試験を行った。-30℃〜+60℃で動作に異常は無かった。
受信感度は0℃付近が常温より1dB程上がり、-30℃および+60℃では1〜2dB低下した。
温度特性は良好と判断し、更に試験を進める。(2001.04.10)
「RSSI特性」を測定した。
ケースに組み込んで、FM送信機を430MHz帯で送信したが影響は見られず同時送受信においても安定に動作した。
部品固定用のシリコンゴムは、真空中でガスを放出しない宇宙用を使用する。
選択度を測定する場合のチェックする周波数関係リスト

製作中の受信機内部写真(2001.4.10)



FM受信機温度試験データ(-30〜+60℃)
FM復調周波数特性のグラフ


受信感度について参考リンク
S/N--- http://www.page.sannet.ne.jp/ja3xgs/rxtips.htm#sn
(トップページ--- http://www.page.sannet.ne.jp/ja3xgs/ )





☆このページは依頼元「東京大学 中須賀研究室」の了解を得て公開しています。
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-----編集責任者:西 裕治 (Ji3CKA)-----